世界最古の職業のひとつと言われる「占い師」。
彼らは気象予報士や薬剤師、天文研究家や助産師、軍事アドバイザーなど様々な顔を持つこともありました。

科学が発達し、職業が細分化した現代では、「占い師」のように多数のジャンルに首を突っ込む仕事は、
どこか胡散臭い、専門性の低いまがいもののように思われがちです。

しかし物事を細分化し、細密に正確に研究していくこととはまた違う、
人生や世の中を包括的に見る「占い」の目線には、独自のおもしろさがあります。


あるひとつの精神の動きが、
あらゆるジャンルや分断を超えて、
様々なものに反映する。


この世のすべてを精神の射像と見るその目線は、
たとえば天体の回転運動と人の心のリズムを
ある同じ精神がプリズムで分光されたものと捉えます。

シャッフルされ、ランダムに引かれたカードが、
今この瞬間の深層心理の発露であると見ます。


この世の出来事をジャンル別・専門別ではなく、
どのような精神から反映されたものか？という別の切り口で分析する。


その見方は、ジャンルの壁や自己イメージの限界値を
突破する道を鮮やかに見せてくれることもあります。


「未来」とは、単に時間軸の延長ではなく、
自分がいま囚われているパターンの外に意識的に脱出する「行為」のことでもある。


占いは、わたしたちにそのヴィジョンを見せてくれる。
すでに答えの分かっている「正しい論理」をあえて超えてみるおもしろさが、そこにはあります。